外壁塗装のタイミング(2)
2019/07/22
前記事「外壁塗装のタイミング(1)」の続きになります。
チェックするべきポイント
自身で外壁塗装を行うタイミングを判断するといっても、どこを見れば判断できるか分からないと思います。そこで、外壁塗装を実施するタイミングを見極めるため、チェックするべきポイントを簡単ではありますが解説していきます。
塗装の色あせ
外壁の劣化の初期段階の症状として、分かりやすいのが色あせです。紫外線や風雨の影響により、塗料は建築当初の色を保つことができませんが、色あせ程度なら、外壁塗装を急ぐ必要はまだないといえます。塗料の耐久性は落ちていますが、防水性などへの影響はまだ大丈夫です。ただ、外壁塗装の耐久性が低下してきていることは事実ですので、その後の劣化スピードは早くなることが予想されます。外壁塗装のチェックを始める一つのきっかけとして、覚えておくと良いと思います。
その他、汚れやコケ・カビといったものが付着している場合があります。湿気がたまりやすくなったりと、塗装の寿命を縮める原因に繋がりますので、可能な限り除去することをお勧めします。
チョーキング
チョーキングとは、外壁を触ると白い粉が手につく状態のことを指しています。塗装の劣化で引き起こる現象の1つで、塗装の防水効果がなくなっている状態です。手につく粉が多ければ多いほど深刻な状態と言え、外壁塗装が必要な段階に入っています。放置するとヒビ割れも発生する為、チョーキングを発見できれば早く発見できたと言えるので、早めの対処を行いましょう。
ヒビ割れ・クラック
外壁塗装のひび割れには、幅が0.3ミリ未満のヘアークラックと呼ばれるものと、0.3ミリ以上の構造クラックと呼ばれるものが存在し、当然、規模の大きな構造クラックの方が、より劣化が進んだ状態となります。構造クラックが見られるなら、雨漏りを引き起こす原因となる恐れがあり、この段階になると早急に外壁塗装を検討する必要があります。小規模なヒビ割れもいずれは大きなクラックになるので早めの対処をお勧めします。
塗装の膨張、剥離
外壁塗装の塗料の膜が、ボコボコと膨張している状態は塗装の膜が外壁から剥離したことにより起こり、剥離した塗装と外壁の隙間に空気や湿気が侵入し、温度変化で膨張することにより発生します。膨張した部分をつまんで引っ張れば、簡単にはがれると思います。この塗装の膨張や剥離は、かなり劣化が進んだ状態です。早急に外壁塗装を実施するよう検討してください。
ただ、外壁塗装の膨れは施行不良が原因の場合もあります。その為、新築だから大丈夫という訳けではありません。塗装してからそれほど月日が経っていない外壁にも見られる場合があるので油断は禁物です。
コーキング・シーリングのヒビ割れや剥がれ
コーキング(シーリング)とは、外壁材の隙間や窓のサッシ周りなどに注入されているゴムのような素材のことです。この素材は、外壁などの隙間からの水漏れを防ぐために使われており、コーキング(シーリング)が劣化しても外壁に悪影響を及ぼします。コーキング(シーリング)材に亀裂や剥がれが見られるなら、防水目的の素材が壊れているという意味になるので、早急に対策するべき箇所です。
外壁塗装のメンテナスを怠ると、塗装だけでなく外壁本体や家本体にダメージが及んでいきます。そうなると、外壁塗装だけでなく余計な補修工事が必要になる恐れがあります。このような余分な補修や費用を発生させないためにも、ベストなタイミングで外壁塗装を実施することがとても重要となります。