DIYに役立つプロのちょこっと知識!
2020/02/19
DIYに役立つちょこっと知識
木材加工や張り物に!基礎知識
私は、外壁塗装をはじめ水まわりリフォームを施工しておりますが、水まわりリフォームを施工するにあたり、様々な大工工事が必要な場合も多く、初めての現場仕事が大工だったと言う事もあり道具などの使い方や知識は少しあるので水まわりリフォームで発生する大工仕事を行う事も少なくはありませんでした。
大工仕事と言えば材木を切って加工したものを組み立てたり貼り合わせる作業は非常に多く種類も様々ですが、1番の基本がいくつかあります。
DIYも様々で木材を加工して組み合わせたり家の床や壁に貼りものをする事も多いと思いますし知ってる人は知っていると思いますがここで紹介したいと思います。
かねてをご存知でしょうか?
かねてとは直角を意味するもので、木材加工の際には非常に重要ポイントです。
指矩でかねてを出して真っ直ぐ切る事で直角にカットした木材が出来ます。 正確に直角にカットすればその木材同士は綺麗にピシャリと組み合わさります。
手のこなどでこの直角がしっかりとした木材加工が出来るのは一つの技術であり丸のこなどでカットする場合、他道具(定規)を併用して出すことが可能です。
これは基本中の基本となりますのでDIYが好きな方なら知っていると思いますが、この点を少し掘り下げていきましょう。
何故かねてが重要なのか
先ほどもかねてについて少しお話しましたが、かねて(直角)が1番最初に狂ってしまえばその狂いはどんどん広がっていってしまいます。
例えば木材を仮に張り合わせていくとしましょう。
一枚目の木材のかねてが1ミリ狂ってしまったとします。 その次に張り合わせる木材が直角でも1枚目の1ミリの狂いは修正されません。
その2枚目でまず少し木材と木材の張り合わせの継目がおかしくなります。
その時に2枚は直角(かねて)が出ているはずです。 ですがそこに気づかず1枚目の継目に合うように2枚目を加工しなおして張り合わせしまうとそこで2ミリの狂いが出てきてしまうのです。そのまま2枚、3枚と張り合わせて行く事でかねての狂いは蓄積され、どんどん広がっていってしまいます。それが4ミリくらいになればおそらく同じ長さではもう継目は上手く重なり合う事は出来なくなってきますし、長さを変える、切り方を少し斜めするなどと行った複雑な加工が必要になりどんどん収まりが悪くなってしまうのです。
こうなれば次第に加工はどんどん複雑化していきお手上げとなってしまうのです。 このかねてを出すと同時に木材を張り合わせる事を仮定としてお話しを進めて行きますがその1枚目をどこから張り出すかが大きな影響をおよぼし、重要なポイントとなります。
かねてとレベル
かねては直角を表すものですが、レベルは水平を表すものでこの関係性は非常に重要なポイントです。
例えば床から立ち上がっている壁に対して木材を貼っていくとします。
床が水平なら問題はありませんが、床も必ず水平とは限りません。
壁も必ず直角とも限りません。
それを踏まえて一枚目の貼る場所を決めていかないと作業はスムーズに進む事は出来なくなってしまうのです。
ではどうして1枚目の場所を割り出せばいいのか??
まず張り出す前に割り振りを出す必要があります。
割り振りとは縦、横の全体の寸法に対して貼る木材が何枚必要なのか?
こちらを先に出す必要があります。
例えば縦が3mに対して貼る木材の縦の長さが910ミリだとします。
すると3÷0.91=で3.2967
3枚と少しが必要となる訳です。 と言う事は2枚は縦の長さはそのままで使用が出来ると言う事になりますが、残りが.2967ですので非常に加工しにくい寸法になる恐れがあります。
と言う事はまず1枚目の長さを変えることなく貼る位置を決めてしまいその上と下に貼る木材を残りの面積に合わせて長さをカットして張り合わせればいいのです。
横も同じように割り出せばどの位置にどのくらいの木材が必要なのかわかります。
そこで張り出すポイントを出していきます。
一枚目を張り出すポイントは床にも既存の壁にも面していない空中でのポイントから貼り出していく必要があります。
何故なら先程お話ししたように、床と壁が水平であり垂直とは限らないからです。
ではどうやって1枚目のポイントを出せばいいのか?
このあたりが外壁塗装とは違い、複雑なところです。 張り始める前から全てをイメージする必要があるからです。
もちろん外壁塗装でもただやみくもに塗料を塗ってしまえばいいとは限りませんが笑
ではどうやって一枚目の張り出しポイントを割り出せばいいのか?
それは水平、もしくは垂直であるポイントを探す事です。 近くに冊子があるならば冊子から上下にまず1mなど寸法をあたって印をつけます。
印をつけて見る事でその印と印に誤差が無ければそれは水平もしくは垂直であると言う事です。
そのポイントを出し、一本線を墨出ししましょう。 それに合わせて1枚目を張り合わせる事でその1枚目は必ず水平であり垂直となります。
後はその木材を張り、指矩を使って垂直にカットした木材を張り合わせて行きます。まず縦方向に一例貼ってしまうのです。残りの上、下に数ミリの誤差がある事に気がつくでしょう。
その誤差を上下の部分で合わせて行く事(垂直、水平の誤差を消却)して行くだけで済むのでどんどん張り合わせて行く事がスムーズに進んで行きます。
いかがでしょうか?
これは壁紙や床素材でも同じでありこのかねては鉄則です。
この鉄則を守ることでスムーズに加工できる上、美しい作品が仕上がると思います。
今回はDIYに関するかねてのお話しをしました。 外壁塗装とは少し違う深みがあり面白いですよね。
私達は堺市をはじめ大阪府下にて外壁塗装、水まわりリフォーム、便利屋サービスを承っております。
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